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3-5 28番(大日寺)から31番(竹林寺)(その1)
(タイトルの3-5は3回目の区切りうちの5日目であることを表します。) 
2018年9月

まだ暗いうちにとうの浜の民宿で目が覚めた。

盛大な雨。

軒下から落ちる滴が地面をたたく音が聞こえる。

昨晩の天気予報では午前中は雨。昼に向けて天気は回復するとのことだった。

6時半に食堂で朝食をいただく時点でまだ雨が降っている。同宿の男性は朝食後、次の札所に向けて出発していった。

雨の中を走りたくない。自転車は徒歩に比べて移動速度が速いので、雨はすべてが体の前面に当たることになるし視界も悪くなる。今日の宿は高知市内のホテルなので、移動距離は約50キロメートル。最悪昼過ぎに宿を出ても十分に高知市内まで行ける距離だ。宿の人にゆっくり出発することを伝えて、部屋でくつろぐことにする。

8時半になると雨も小雨になって霧雨となった。天気が回復することはわかっているのでそろそろ出発することにする。

とうの浜

唐の浜東バス停の前の太平洋はどんよりと鉛色だ。

目指すは28番札所の大日寺、約35キロメートル先である。

安芸市の市街地を通過。海岸に沿った自転車道を走る。室戸岬への道に比べて沿道がにぎやかでコンビニもところどころにあって安心して走ることができる。

芸西西インターチェンジへの交差点で国道55号線を走るクルマはほぼすべてが無料開放されている高知東部自動車道へと右折したために国道55号線はまったくクルマの往来がない。まるで自転車国道のようだ。自転車専用道ではなくクルマの走らない国道を気持ちよく走った。やがて薄日がさして青空がひろがった。国道55号線から県道364号線そして県道22号線に入り住宅が増えてきて、28番札所の大日寺に到着。最後は上り坂だった。

28山門
大日寺山門

28境内
大日寺境内

団体のお遍路さんで賑わっている大日寺の境内で納め札を準備していると昨日、神峯寺であった男性遍路に再開した。こちらは自転車で移動しているのに40キロメートル先の寺で再開するのだから相当な快速(快足)だ。前日は神峯寺を打ったあとさらに夜まで歩き安芸市内で宿泊、今日の朝も早朝から歩いたためであろう。

納経所に行くと、団体のお遍路さんの納経帳が山のように積まれていたけれど、私の姿を見て、納経所の人は手を止めて先に私の納経帳を処理してくれた。

28番札所から29番札所の国分寺までは約10キロメートル。

後免市内
後免市内の土佐電

途中でやなせたかし氏の故郷である後免氏を通過する。

ばいきんまんと

ゆっくり進んで、それでも40分ほどで国分寺に到着した。昼も過ぎていることだし、偶然見つけたきもちのよいオープンテラスもあるレストランで昼食をとることにする。

29まえ

オープンテラスでくつろいでいると前の田んぼのあぜ道をお遍路さんが国分寺に向けって歩いていくのが見える。

29そば

食後のデザート
食後のデザート

空には明日、高知空港から乗る予定の飛行機が横切っていくのが見えた。

29山門
29番札所国分寺山門


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チャリお遍路 | 21:35:24 | コメント(0)
3-4 24番から27番(神峯寺)まで

(タイトルの3-4は3回目の区切りうちの4日目であることを表します。) 
2018年9月


早朝、24番札所の最御崎寺の宿坊で僧侶とお勤めをし、朝食をとってチャリお遍路をスタートする。今日の計画は25番から27番までを打って神峯寺の麓の遍路宿に宿泊することとした。神峯寺は標高430mのところにあり、太平洋から真っ直ぐに山に向かい、最後は激坂となるらしい。自転車は麓にある宿に預けて徒歩で往復しようと思う。まずは今日の宿を予約しなければならない。今日の最初の仕事である。最御崎寺は今朝も圏外であった。

24朝食
朝食

24出発
出発


今回の遍路に出て5日目であるが今日も晴れそうだ。

25へ


勾配10%のスカイラインをブレーキを掛けながら降りる。せっかくの位置エネルギーは運動エネルギーではなくてブレーキパッドの熱エネルギーに変換されるだけでありもったいない。

海沿いの国道55号線を北北西に向かって進む。朝のひんやりした空気が気持ちよい。先に出発していた徒歩のDさんに挨拶をして抜いていく。途中に公衆電話ボックスがあったので、今日止まる予定の宿に電話をする。昼過ぎに宿に着く予定であることを伝え、27番札所の神峯寺の往復のために自転車を預かってもらえることを確認した。

25番札所の津照寺には20分ほどで到着。

25山門

山門をくぐるとすぐに大師堂と納経所がある。すでに朝からお遍路さんで賑わっている。本堂は長い階段のはるか上にあるらしい。

25階段

階段の途中には竜宮城のような鐘楼門があったのが強く印象に残っている。長い階段を上った先には比較的新しい小さな本堂が建っていた。本堂からは太平洋が見下ろせた。


納経を済ませ昭和の時代に戻ったような街並みを通り過ぎて26番札所の金剛頂寺に向かう。4.5kmなので20分ほどで着くはずだ。国道56号線を進み、そして内陸部に向かい前方の山めがけて標高を稼いでいく。金剛頂寺の標高は169mだからちょっとしたヒルクライムである。最初は舗装路であったけれど、次第に道幅が狭くなり、そしてまさかの山道に。クルマが走れる道を走っていたはずだけれどどこかで遍路道に迷い込んだようだ。気が付いたときにはだいぶ上ってきていて戻るのも悔しいのでそのまま進むのだけれど階段も現れ、自転車を担いで登ることなる。

26へ

引き返さなかったことを後悔しはじめたころに広い車道に出るとすでにそこはお寺の駐車場であった。

駐車場に自転車を置いてさらに階段を上ったところが境内であった。

26山門


山の上にあるのに広い境内で気持ちが良い。団体のお遍路さんが読経をしていた。

26境内

境内でしばし休憩をする。

26ずんぐりの
境内の弘法大師

かつおコロッケ
道の駅で かつおコロッケ

豚福亭


昼食は奈半利駅前のとんかつ屋でトマトベースのソースをかけたサクサクのとんかつを食べた。店を出るときに店の前には行列ができていたから評判の店なのであろう。


神峯寺のふもとの国道沿いの今晩泊まる宿に自転車と荷物を預けて身軽になって神峯寺を目指す。荷物は頭陀袋にいれた納経帳、ロウソクと線香と飲み物だけである。のどかな田園地帯を歩き土佐くろしお鉄道のコンクリートの高架橋をくぐるとグッと上り坂になった。

神峯寺は「真っ縦」と呼ばれる遍路ころがしの一つで、寺に至る遍路道の勾配がきついことで「真っ縦」と恐れられている。地図を見ると神峯寺への道は海岸線から垂直に真っ直ぐ延びていて、その様子からも「真っ縦」(垂直)なのかと呼びたくなる。道がつづら折れではなく一直線なのが潔い。地図を見ながら記号「⊥」(垂直)を連想する。高知っ!、という感じがするではないか。

次第に勾配がきつくなってくるので歩幅を小さ目にして足に負担がかからないようにゆっくり進む。自転車を宿においてきてよかった。自転車を押して歩いていることであろう。今回のお遍路を自転車に限定せずに「人力で」としておいてよかった。自転車を押し上げるよりは歩いて登った方がまだ楽だ。寺に近づき、最後の最後はさすがに道も九十九折りになる。カーブのインサイドを攻めたら勾配は45度くらいになるのではないかと思われる。駐車場が現れさらに上ったところが神峯寺であった。


27境内

掃除が行き届いていて気持ちの良いお寺であった。鐘の音も澄んでいた。

27本堂
本堂

27池のこい

境内からははるか彼方に太平洋が見えた。

27から戻る

納経後、来たのと同じ道をころがらないように注意しんがら海辺の宿まで戻った。

27実りの秋

今日の宿は民宿とうの浜。国道から見ると1階が元結婚式場だった?と思われる屋根の下の大きな空間。そして地下1階が遍路宿の不思議な構造の建物であった。

洗濯、風呂、お決まりのルーチンをこなして夕ご飯を待つ。この時間が大好きだ。

夕食を共にした宿泊客は大坂から来た歩き遍路の男性だけだった。定年退職した後、参与として週3日働いているのだという。国道に面した1階の食堂で、国道を走るクルマを見ながら食べきれないくらいの夕食をいただいた。

27の夜夕食

自宅のようにくつろげる宿だった。

今夜の宿


チャリお遍路 | 23:17:01 | コメント(0)
3-3(その3)24番 最御崎寺にて
(タイトルの3-3は3回目の区切りうちの3日目であることを表します。)
2018年9月


最御崎寺宿坊である遍路センターに到着したのは14時。チェックインにはまだ早いので、荷物を受付で預かってもらい、先に参拝をしようと思う。山門から境内に入らずにまずは灯台への道を進む。

灯台

やや下ったところに見渡す限りの紺碧の海を背景に白亜の灯台あった。展望台の位置が高いので灯台のクルクル回るレンズが目の前にあった。

24山門
山門

24境内
境内

最御崎寺は岬に突き出す山の上にあるのだけれど境内は平らでゆったりとした境内に本堂と大師堂などが配置されていた。週末だからであろうかお遍路だけではなく一般の参拝客も多くて賑わっていた。参拝を済ませ境内の横の細い石畳の道を行くと宿坊の裏口であった。洗濯場と浴場の間を抜けて裏口から宿坊の建物に入る。まだ陽は高いけれどもチェックインの時刻が過ぎたので部屋のカギをもらって部屋に向かう。

まだ空いていた洗濯機で洗濯をし、その間に風呂に入った。一番風呂である。風呂場では湯船の正面の弘法大師の石像がこちらを見ていた。

24夕食

夕食は皿鉢料理(さわちりょうり)であった。高知県の郷土料理だ。大皿の上にいろいろな料理が乗っていて華やかで目にも楽しい。当然というようにかつおのたたきも別皿で並んでいた。

夕食は定年退職を機に北海道から通し遍路で来たDさん、ドイツ人のBさんと3人でテーブルを囲んだ。ドイツ人のBさんは夕食前にロビーの端でスマホでドイツ語で話しているのでドイツ人であることは知っていた。シュツットガルトから来ているそうである。明日の予定をお互いに話していると、ドイツ人のBさんは宿は決めているのだけれど日本語が得意ではないので宿の予約ができない。電話して予約してくれないか、とDさんに頼んでいる。Dさんが自分の部屋からスマホを取ってきてその宿に電話してあげようとしたところ、なんと「圏外」であった。

宿坊の人に尋ねてみると、建物の外に出ればつながるかもしれないということなのでDさんがスマホを持って入口から建物の外に消えてったけれどもやはりつながらなかったとのことで戻ってきた。ロビーにピンク電話があったけれど、これも故障中であった。宿の予約はあきらることとなった。次の日の宿を電話で予約できないのは私も一緒であった。

ビールを飲んだのと自転車で80kmを走ったため早めに就寝した。


24番札所である最御崎寺で寝ているところですが、「最御崎寺」が読めましたか。お遍路を回ったことがある人にはあたりまえかもしれませんが、最初、私も読めませんでした。「さいみさきじ」、ではないんですね。なぜ、「ほつみさきじ」になるのか。昔は「火(ほ)つ御崎寺」と読んでいたのが、岬の先端にあるとのことで「最」の字をあてたために「最御崎寺」になったとの説明を本で見ました。

とうわけで、88カ所の札所の難読ベスト7を自分なりに作ってみました。

以下が勝手にきめた難読順位です。カッコの中は最初に見た時の自分の誤った読み方です。何問正解できるでしょうか。

1位 1番札所 霊山寺 (れいざんじ)

2位 24番札所 最御崎寺(さいみさきじ)

3位 27番札所 神峯寺(かみみねじ)

4位 68番札所 神恵院(じんえいん?)

5位 73番札所 出釋迦寺(??)

6位 25番札所 津照寺(つしょうじ?)

7位 82番札所 根香寺(ねこうじ?)

正解は以下の通り、

(追記へ続く)


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チャリお遍路 | 21:48:54 | コメント(0)
3-3(その2) 24番最御崎寺へ
(タイトルの3-3は3回目の区切りうちの3日目であることを表します。)

国道55号線はJR牟岐線に沿って走る。沿道が少しにぎやかになって阿波海南駅を通過、そして海部駅に達する。

海部駅

JR牟岐線は海部駅が終着駅で、この先は阿佐海岸鉄道がさらに8.5km先の甲浦駅まで延びている。ほぼ完成していた阿佐線の設備を1992年に第三セクター方式で開業した。海部までは乗ったことがあるのでその先の阿佐海岸鉄道も乗ってみたいけれど今回は残念ながら自転車である。

道の駅宍喰温泉に到着。道の駅の中を回遊して結局、少し手前の海岸沿いにあるコンビニで早めの昼食とすることとする。コンビニはサーファーで混んでいた。

711.jpg

おでんにアイスカフェラテというちょっとミスマッチの組み合わせだ。普段は無駄ではないかと思ってもらうお手拭きもありがたい。自転車に乗っているととにかくなんでもうまい。

高知県

水床トンネルを抜けるとついに高知県の東洋町である。「発心」の道場である徳島県を抜けて、「修行」の道場である高知県に入った。寺から寺までの距離の長い高知県はまさに修行の連続なのであろう。高知県の遍路道は海岸に沿うところが多く、海岸線の長い高知県でどんなサイクリングができるのか期待が膨らむ。

室戸岬へ

進路は南南西。

左側には濃い青色の太平洋が広がり右側には濃い緑の急傾斜の山に挟まれて国道55号線が視界の限り南に延びている。突端が室戸岬なのであろうか。

快晴。そして追い風。

室戸岬へ2

クルマの通行は少なく、気づいたときに時々追い抜いていく程度である。時速25kmで気持ちよく走ることができた。思い出した頃に道路の山側を歩くお遍路さんを抜いていく。まったく日陰がないので大変そうだ。

国道沿いの東屋に休憩のために寄ると自転車を傍らにおいた男性がいた。お遍路さんではなくサイクリストだった。室戸岬を回ってこれから北上するそうだ。

夫婦岩
夫婦岩

室戸岬へ3

室戸岬に近づくと、国道55号線はやや内陸よりになり、海岸から少し高い場所を海岸線に並行して南下していく。

自撮りです

前方に白く大きな青年大師像が見えてきた。19歳の青年大師像だそうだけれど少し大きすぎるのではないかと思う。大船駅そばの観音像を思い出した。

みくろど

そして御厨人窟。空海が青年時代に修行したとされる海岸の洞窟であり、四国遍路の聖地である。空海時代には海岸にあったようだけれど、今は隆起して海岸からはかなり離れた場所にある。残念ながら内部は立ち入り禁止であった。だいぶ離れたところの柵の外側からお参りをする。南無大師遍照金剛。

いよいよ室戸岬に近づいてきた。地図では触ったら切れそうなエッジのきいた形の室戸岬であるけれど、ずんぐりした丸い山の裾を国道は右に大きくカーブするばかりである。

ここが岬なのか。

室戸岬

小さい石の転がる中を舗装された道に沿って海に向かって降りてみる。天気がよいので観光客がたくさん海岸の遊歩道を散策していた。地図では切れ味鋭い形をしていたけれど全然尖ってない、ということがよくわかった。現地に来てみなければわからないことがあるのだと思う。

室戸マップ

13時半。23番札所のある日和佐から77kmを約5時間半で走ったことになる。歩けばまる2日かかるところを自転車だと5時間強のきもちのよいサイクリングコースだった。歩き遍路のお遍路さんには申し訳ない気がする。再度お遍路をする機会があったら歩いてみたい。

24スカイライン

室戸岬から24番札所の最御崎寺には遍路道があるけれど、自転車侵入禁止の看板があったので室戸スカイラインを上ることになる。スカイラインは勾配を少なくするために標高線を斜めに横切るように通されているのであるが勾配は最初から最後まで10%の激坂であった。標高147mの最御崎寺まで約1.5kmを足をつかずに上りきった。汗だくである。上りきったところにある駐車場横のベンチで寝転がっている横をクルマで上がってきたお遍路さんが通り過ぎて行った。




チャリお遍路 | 23:25:01 | コメント(0)
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